2.5インチSSDを変換アダプタで3.5インチHDDベイに搭載する方法

2.5インチSSDを変換アダプタで3.5インチHDDベイに搭載する方法

2.5インチSSDを変換アダプタで3.5インチHDDベイに搭載する方法SSDは2.5インチ規格の製品が大多数になっていますが、デスクトップPCやサーバのHDD搭載口は3.5インチベイが主流です。ここでは、3.5インチ変換アダプタを備えるHDDケースを使って、2.5インチSSDを3.5インチのHDDベイに搭載する方法を紹介します。

3.5インチ変換アダプタケースとしては、「ICY DOCK」ブランドで販売されている「EZConvert Pro MB982SP-1S」を用います。Amazonで4900円程度で購入できます。筆者がこの製品をお勧めする理由は以下の6つです。

  • SATA3(6Gbps)対応で性能劣化が無い
  • SATAコネクタの位置・ネジ穴の位置が3.5インチHDDのユニバーサル規格に適合している
  • スライド式でSSDの取り付けが簡単
  • 上蓋にSSDを固定する金具が付いていて振動に強い
  • 外装が金属製で頑丈
  • ケースの側面に空気取込口があり、内蔵SSDのクーリングが考慮されている

EZConvert_Pro_MB982SP-1S

EZConvert_Pro_MB982SP-1S-front
 

なお、「ICY DOCK」ブランドからは、コストパフォーマンスをより重視したプラスチックケースの「MB882SP-1S-2B」「MB882SP-1S-3B」の2製品もリリースされています。「MB882SP-1S-2B」はAmazonで2600円程度「MB882SP-1S-3B」は2400円程度で購入できます。

この2製品は、「外装が金属製」という点以外は「MB982SP-1S」の特徴を引き継いでおり、軽量かつコストパフォーマンスに優れた製品となっています。

EZConvert_MB882SP-1S-2B

EZConvert_MB882SP-1S-3B

2.5インチSSDを変換アダプタで3.5インチHDDベイに搭載する方法

手順1:SSDの3.5インチ変換アダプタケースへの搭載

2.5インチのSSDを「EZConvert Pro MB982SP-1S」の所定の位置に配置します。蓋を閉めるとSSDが写真の右側にスライドしていき、アダプタに押し込まれて固定される仕組みになっています。

SSDの3.5インチ変換アダプタケースへの搭載
 

手順2:3.5インチHDDマウンタの取り付け

「EZConvert Pro MB982SP-1S」の蓋を閉めて、デスクトップPC・サーバの3.5インチHDD取り付け用パーツ(HDDマウンタ・HDDブラケット)を取り付けます。実際の作業としては、HDDマウンタの側面の4箇所をプラスドライバーでネジ止めするだけです。

この写真は、HPの「ProLiant MicroServer」をSSDに換装するために、サーバ標準添付のHDDマウンタに「EZConvert Pro MB982SP-1S」を取り付けたところです。ネジ穴の位置が3.5インチHDDのユニバーサル規格に適合しているので、メーカー製サーバのHDDマウンタにもすんなりと取り付けることができます。

3.5インチHDDマウンタの取り付け
 

手順3:3.5インチHDDベイへの取り付け

デスクトップPC・サーバの3.5インチベイにHDDマウンタを取り付けます。このように、3.5インチ変換アダプタケースを用いることによって、2.5インチのSSDを3.5インチベイに簡単に搭載できます。

3.5インチHDDベイへの取り付け

IBM x3100 M4 への搭載例

3.5インチHDDマウンタの取り付け

こちらは、IBMの「x3100 M4」サーバに2.5インチSSDを搭載するために、別売のHDDマウンタに「EZConvert Pro MB982SP-1S」を取り付けたところです。

3.5インチHDDマウンタの取り付け

ちなみに、IBMの「x3100 M4」サーバは、HDDマウンタが日本国内では手頃な価格で手に入らなかったため、eBayで「25R8864」を購入しました。(US$8.5、送料込)
 

3.5インチHDDベイへの取り付け

サーバの3.5インチベイにHDDマウンタを取り付けます。HDDマウンタによって3.5インチベイにしっかり固定されますので、2.5インチのSSDを搭載してサーバを横置きしても問題無い状態になりました。

「EZConvert Pro MB982SP-1S」は側面に空気取込口があり、内蔵SSDのクーリングが考慮されていることが分かります。

3.5インチHDDベイへの取り付け

HP ML310e Gen8 v2 への搭載例

3.5インチHDDマウンタの取り付け

こちらは、HPの「ML310e Gen8 v2」サーバに2.5インチSSDを搭載するために、別売のHDDマウンタに「EZConvert Pro MB982SP-1S」を取り付けたところです。

3.5インチHDDマウンタの取り付け

「ML310e Gen8 v2」のノンホットプラグモデルにはドライブキャリア(HDDマウンタ)が標準で4つ付属していますが、ホットプラグモデルにはドライブキャリアが付属していません。「HP ProLiant Gen8用スマートキャリア」を別途購入する必要があります。

3.5インチ(LFF)のホットプラグモデルに対応するドライブキャリアの型番は「651314-001」です。この部品も日本国内では販売されていなかったので、eBayで「651314-001」を購入しました。(US$19.00、送料込)
 

3.5インチHDDベイへの取り付け

サーバの3.5インチベイにドライブキャリア(HDDマウンタ)を2つ取り付けた写真です。

3.5インチHDDベイへの取り付け

今回取り付けたSSDはHPが販売する正規のSSD製品ではありません。このため、LEDによるステータス表示機能は「HP ProLiant Gen8用スマートキャリア」の全機能を生かせず、緑色のアクセスランプ(アクティビリティリンク)の点灯に限定されています。LEDの点灯以外に実用上の問題は無いのですが、ステータスLED機能は「スマートキャリア」が「スマート」たる所以であるため、利用できないのは少しもったいない気がしますね。

関連記事

東芝SSD HG5d 256GB 高負荷ベンチマーク速度比較結果
Intel SSD DC S3500 Series 240GB 高負荷ベンチマーク速度比較結果
Intel SSD 730 Series 240GB 高負荷ベンチマーク速度比較結果
Intel SSD 530 Series 240GB 高負荷ベンチマーク速度比較結果
Intel SSD 520 Series 240GB 高負荷ベンチマーク速度比較結果
Intel SSD 335 Series 240GB 高負荷ベンチマーク速度比較結果
PLEXTOR PX-256M5P 256GB 高負荷ベンチマーク速度比較結果
Samsung SSD 840 PRO 256GB 高負荷ベンチマーク速度比較結果
SSD I/Oブロックサイズの調整によるチューニング効果検証 (DC S3700編)
SSD I/Oブロックサイズの調整によるチューニング効果検証 (東芝THNSNS240GBSP編)

参考になるサイト

EZConvert Pro MB982SP-1S アルミ2.5-3.5インチHDD用変換アダプタ
Amazon – CREMAX 2.5インチ to 3.5インチ SATA SSD/HDD コンバーター MB982SP-1S